寝ても覚めてもすぽーっ!(「雪と氷の祭典」は今回が最後?)

「雪と氷の祭典」は今回が最後?

冬のスポーツが本格化しました。今季は2月にイタリアでミラノ・コルティナ冬季五輪が開かれますが、その冬季五輪の将来がにわかに注目を集めています。

理由は国際オリンピック委員会(IOC)が、夏季五輪競技の一部を冬季五輪へ移せるかどうか、検討を始めたからです。

なぜ改革が必要なのか。一つは規模の問題です。冬季は実施する種目や参加選手の規模が夏季の3分の1程度で、参加国もアジアやアフリカはぐっと少ないのが実情です。大会の収入や開催地の負担といったバランスと合わせて、冬と夏を均衡化させたい、という思惑がIOCにはあります。

地球温暖化の懸念も見逃せません。カナダの大学が近年まとめた調査では、過去に五輪やパラリンピックの会場となった93の都市や地域のうち、2050年代には安定して開催できる会場は52に減る、という衝撃的データでした。

実は歴史をみると少し複雑です。フィギュアスケートが最初に五輪で採用されたのは1908年の夏のロンドン大会でした。20年のベルギーのアントワープ大会では、フィギュアとアイスホッケーが夏季競技に交じって実施されました。続く24年にフランスのシャモニー・モンブランで開かれた大会が第1回大会として認定され、冬季五輪の歴史が始まります。

すでに2030年冬季五輪の開催地フランスでは、競技の移行に関心が注がれています。冬季五輪がどのように変わるのかわかりませんが、雪と氷の祭典と呼ぶのは今回が最後になるかもしれません。

朝日新聞論説委員 西山良太郎