朝からロック
著者
後藤 正文 著
価格(税込)
定価:1980円(税込)
書籍情報
発売日:2023年10月6日
四六判並製 264ページ
※新聞配布エリア配達無料
※新聞配達エリア外は配達不可
商品コメント
ASIAN KUNG-FU GENERATIONのボーカル&ギターなど音楽家として活動する一方、東日本大震災の被災地、福島における活動や、故・坂本龍一さんの遺志を継いで神宮外苑再開発の見直しを求めるデモへの参加、新しい時代やこれからの社会など私たちの未来を考える新聞『THE FUTURE TIMES』の編集長を務めるなど、社会に横たわる問題について発信・活動をつづける後藤正文さん。
本書は、後藤さんが音楽、社会、政治、本、震災、コロナ、そして思わず笑みがこぼれそうな日常の一コマまで、立ち止まってひたすらまっすぐ向き合い、考え、そして悩み、省みる姿が、書に果敢に親しむ音楽家ならではの感性で綴った、朝日新聞人気連載コラムを書籍化。
時事的なテーマにふれつつ、一過性の時事として流さずに普遍的なこととして捉えていく思考、日々の暮らしの中で出会った人や出来ごとへのあたたかでユーモラスな眼差しの数々。そして、連載時の紙幅がもたらした短文ゆえの余韻は、読み手を「ともに考える時間」へと誘います。
各章の扉に綴られた後藤さんの語り、心のうちをそのままに、飾ることなく吐露した「まえがき」、さらに撮りおろしのポートレートも。後藤正文は、なぜ、「書き手」になったのか。なぜ、書き残すのか。
【本書の内容】
第1章 ひとりゴチる 〈日々の章〉
僕の牛丼で練習してください/スイムキャップの小学生/パイタン健康法/深夜のコンビニ/親にとっては最高の笑顔でも など
第2章 ある日、どこからともなくやってきて 〈コロナの章〉
あとはよろしく/二択の危うさ/仮定の質問/銀河鉄道に連なって/ワクチン3回目の余韻/本当のつらさ など
第3章 良い音楽家は奏でる前に、聴く 〈ロッカーの章〉
中南米ツアーの飴と鞭/ボカロとうどん/壊れにくい音楽/解散考/音楽の優劣/丸裸になったとき など
第4章 どん底から、未来を見ている 〈世の中の章〉
「男社会の一部」として/怒りと願いとカップヌードル/しなやかさのかたち/コモンという考え方/祖父が遺したメモ など
第5章 誰かの語りに、そこにあるひとことに 〈言葉と本の章〉
書き直したくなった歌詞/僕らが言葉を軽んじるとき/「愛」の曖昧さ/「利他」は未来から/坂本龍一さんが問うた、言葉の檻 など
第6章 ここに生まれて、暮らしているから 〈日本人の僕の章〉
本当に日本人?/日本語人/大相撲という信仰/日本語しか話せない少年/「訪問者」だから見えるもの など
第7章 そもそも僕たちはいつだって傲慢だ 〈震災の章〉
置き去りにしない「福興」へ/そこで歌えなかったら/生き延びた僕は、僕に問う/何度でも生き直すように/忘却と喧騒の外側で など
著者略歴
後藤正文 ごとう・まさふみ
1976年静岡県生まれ。ASIAN KUNG-FU GENERATIONのボーカル&ギターを担当し、ほとんどの楽曲の作詞・作曲を手がける。Gotch名義でソロ音源も発表。近作では『Lives Bu The Sea』。レーベル「only in dreams」主宰。また、新しい時代やこれからの社会など私たちの未来を考える新聞『THE FUTURE TIMES』の編集長も務める。2018年からは新進気鋭のミュージシャンが発表したアルバムに贈られる作品賞『APPLE VINEGAR -Music Award-』を立ち上げた。著書に『何度でもオールライトと歌え』『凍った脳みそ』(ミシマ社)、『YOROZU ~妄想の民俗史~』(ロッキング・オン)、『INU COMMUNICATION』(ぴあ)などがある。
石岡瑛子Iデザイン
「石岡瑛子Iデザイン」展公式図録
著者
石岡 怜子 監修 / 河尻 亨一 監修 / 永井 裕明 監修
価格(税込)
定価:1980円(税込)
書籍情報
発売日:2023年9月20日
四六判コデックス装 128ページ
※新聞配布エリア配達無料
※新聞配達エリア外は配達不可
商品コメント
ほんとうの自分力とは何か?
デザイナー石岡瑛子の「I」に迫る。
全国巡回展の公式図録。
2023年秋、北九州市立美術館を皮切りに全国5館をめぐる「石岡瑛子 I デザイン」。(2025年まで)
石岡が東京を拠点に活動していた1960~80年代までのポスターから書籍、スケッチなどを本人の言葉と合わせて紹介しながら創作に生涯を賭けた デザイナーの「I=私」に迫る巡回展。
その公式図録となる本書では展示作の中から代表的な仕事と言葉を厳選、企画のエッセンスを伝えるとともに会場の空気感まで再現している。
(解説・年譜付き。四六判/オールカラー128ページ/コデックス装)
【本文(展示冒頭文)より】
没後10年をへて国内外から再び注目を集める石岡瑛子。
広告、舞台、映画など表現のジャンルから国境までを超え、世界的に活躍したデザイナーです。
本展では瑛子が、東京を拠点にしていた1960~80年代の仕事を中心に、時代にセンセーションを巻き起こしたポスターやCM、アートワークからスケッチまで約400点を、生涯にわたってデザインへの情熱を燃やし続けた本人の言葉とともに公開します。
石岡瑛子が日本で活動した時代、広告は先端のカルチャーでした。それは時代の移ろいとともに消費されていく表現でもあります。
しかし、資生堂やパルコの代表的な仕事をはじめ、瑛子が手がけたデザインが古びていないことには驚かされます。
その秘密を解く鍵が「I デザイン」です。
表現者にとって大切なのは「ほんとうの自分力」を培うこと。
つまり「私」を磨き抜くこと。
瑛子はその信念を胸に、革新的ビジュアルを生み出す創造の旅を続けました。
写真や映像、イラストなど多様な分野のトップランナーたちとの協働作業(コラボレーション)を重ねながら。
本展は石岡瑛子のクリエイションの核となる「 I=私 」に迫ります。
いまなお熱を放つビジュアルと瑛子自身の言葉に、時代をも超越するデザインの生命力を体感していただきたいと思います。
【章構成】
1幕:知性と品性、感性を磨く―資生堂デビューと新しい女性像の創造―
2幕:あの頃、街は劇場だった―1970’s 渋谷とパルコ、広告の時代―
3幕:着地は熱情であらねばいけない―裸のアートワークに映る私―
4幕:本も雑誌もキャンバスである―肉体としてのブックデザイン―
5幕:地球のすべてが私のスタジオ―Iデザインは境界も時代も超える―
作品解説:EIKO’S WORK STORY―Iデザインの秘密― 河尻亨一(本展監修者)
作品クレジット
石岡瑛子略年譜
【アートディレクション】
N.G.inc.(永井裕明)
【石岡瑛子略歴】
デザイナー/アートディレクター。
1938年東京都生まれ。東京藝術大学卒。
1961年、資生堂宣伝部入社。
前田美波里を起用したポスターなどで頭角を現し独立。
70年代にはパルコ、角川文庫など、時代を揺るがす数々のキャンペーン、ファッションショーの演出、書籍デザイン他を手がける。
80年代初頭に活動の拠点をニューヨークに移し、以降は美術及び衣装デザインなど、さらにボーダーレスに仕事の領域を広げ、舞台「M.バタフライ」でニューヨーク批評家協会賞、アルバム「TUTU」でグラミー賞、映画『ドラキュラ』でアカデミー賞を受賞するなど、世界的評価を得る。2012年逝去。
作品集に『EIKO by EIKO』『EIKO ON STAGE』、著作に『私デザイン』他がある。
新しい戦前
この国の“いま”を読み解く
著者
内田 樹 著 / 白井 聡 著
価格(税込)
定価:979円(税込)
書籍情報
発売日:2023年8月18日
新書判並製 288ページ 新書920
※新聞配布エリア配達無料
※新聞配達エリア外は配達不可
商品コメント
「新しい戦前」ともいわれる時代を“知の巨人”と“気鋭の政治学者”は、どのように捉えているのか。日本政治と暴力・テロ、防衛政策転換の落とし穴、さらには米中対立やウクライナ戦争をめぐる日本社会の反応など、戦後の転換期とされるこの国の今を読み解く。
新・善財童子 求道の旅
―華厳経入法界品・華厳五十五所絵巻より―
著者
森本 公誠 編著
価格(税込)
定価:3520円(税込)
書籍情報
発売日:2023年9月7日
A4変判並製 160ページ
※新聞配布エリア配達無料
※新聞配達エリア外は配達不可
商品コメント
「求むれば救いの手が差し伸べられる」
行け、善財よ
彼の山には勇猛なる観自在菩薩
衆生を導き、慈しまんとして住しておられる
彼の菩薩は汝がために真理への道を説くべし
『華厳経』の最終章「入法界品」は、生きることに苦しむ人を救う手立ては何かと、善財童子が神・菩薩・苦行者はむろん、様々な道の達人を訪ね求めて教えを乞う一大叙事詩。本書は東大寺・森本公誠長老がその精華を読み解き、善財童子の求道の絵巻と共に紹介する。旧版(1998年)を大幅に改訂、新たに註釈や解説を加えた唯一にして必携の解説書。東大寺、藤田美術館、東京博物館などに分蔵される「善財童子絵巻」の五十五場面すべてを収録。
(本書「解説」より)
善財童子が訪ねた善知識の顔ぶれはまさに多様である。俗界の支配者たる国王を含め、法律家、教師、船長、職人、商人、果ては遊女に至るまで、実に様々な職業人が登場する。そうかと思えば、信仰上の神々や菩薩、世俗を離れた修行者、はるか昔に亡くなったはずのブッダの母摩耶夫人、ブッダの妃瞿婆女人が登場する。
(中略)
振り返れば、善財の旅は人生を旅立とうとしている若きすべての男女にとっての鏡なのではなかろうか。善財も菩薩だとすれば、菩薩とは志を持つ人であり、初志を忘れない人であり、貫徹の心を持ち続ける人である。ただ菩薩も人間であり、実体ではない。生死を抱えたもろい存在である。時には立ち止まって経行なり瞑想なりをして、みずからの立ち位置を確かめ、ふたたび旅を続けることだ。悟りとはその人にとって、世のため人のために究めるべき目標なのではないか。目標はじっと一か所にとどまって待っていてくれるとは限らない。善財は問いかける。悔いのない人生をと。
存在のすべてを
著者
塩田 武士 著
価格(税込)
定価:2090円(税込)
書籍情報
発売日:2023年9月7日
四六判上製 472ページ
※新聞配布エリア配達無料
※新聞配達エリア外は配達不可
商品コメント
平成3年に発生した誘拐事件から30年。当時警察担当だった新聞記者の門田は、旧知の刑事の死をきっかけに被害男児の「今」を知る。異様な展開を辿った事件の真実を求め再取材を重ねた結果、ある写実画家の存在が浮かび上がる――。質感なき時代に「実」を見つめる、著者渾身、圧巻の最新作。