現場一期一会(「暑さ寒さも彼岸まで」は今も通用するか)

「暑さ寒さも彼岸まで」は今も通用するか

暑さ寒さも彼岸まで

厳しい夏の暑さも「秋分の日」ごろには過ごしやすくなるという慣用句です。

しかし、暑さは厳しさを増すばかりです。猛暑日が続き、40度超えも相次ぎました。この残暑は、二十四節気の「秋分」ではなく、「寒露(10月8日ごろ)」の辺りまで続くのかもしれません。

厳しくなる自然環境を受け、気象庁の記者会見が生中継で報道・配信される機会も増えています。

7月末のロシア・カムチャツカ半島付近の地震で発令された津波警報も、テレビやネットで記者との質疑応答も生中継です。

一方、筆者が記者になった40年近く前、自然災害は、台風や地震、大雨・雪が中心でした。任地の山陰地方では梅雨末期の集中豪雨で災害が相次ぎました。

紙の新聞はどうしても記事を書いてから印刷・配達に時間がかかります。台風情報を伝えても、読者が新聞を開いた時は青空、という状況もあります。そのため「時間差」を意識して記事を書くのが常でした。

しかし、新聞のデジタル版も含めてリアルタイムの時代です。いま何に警戒しなければならないかが重要です。命に危険を及ぼすような気温は短い時間で刻々と変化します。ますます気象庁の分析と予報が大切になっているのです。

さて、冒頭の慣用句は別の意味にも使われます。

「大変なことでもいつかは乗り越えられる」
ここでも残暑のように、境となる時期が「彼岸」から「寒露」へと先延ばしにならないことを切に願います。

朝日新聞立川支局員 山浦 正敬